KPIってなんだろう?

ひなた

KPIってなに?

先日、音楽配信関係の人とのミーティングで、「今月のKPIは達成できてます。」と言われました。

「はい?」って聞き直すと、「KPIは達成できました。」と同じことを繰り返されました。聞き取れなかったんじゃ無くて意味が分からなかったんだけど、、、「あーそうですかー」とごまかしました。

KPI?なんじゃそれ??営業やマーケティング用語としてはメジャーな言葉のようですが、自分はこの3文字が、さっぱりわかりませんでした。頭文字から始まる言葉を色々考えてみたんだけど、乾杯ぐらいしか思いつきませんでしたw

KPIとは、重要業績評価指標(Key Performance Indicators)のこと。重要業績評価指標って何だろう?概念を理解をしないで、この直訳だけをみると、音楽業界にいる自分には全く関係ない言葉に思えてしまいます。Indicatorsって英語も馴染みがないし。カタカナのインジケーターは分かるけど。

wikiによると、「重要業績評価指標(じゅうようぎょうせきひょうかしひょう、英: Key Performance Indicators, KPI)は、組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群である。KPI はビジネスインテリジェンスにおいて、現在のビジネスの状態を示すものとして使われ、今後の対応策でどうなるかを予測するのに使われる。」となっています。

はい、余計に意味不明です。

シンプルに言うと「KPIとは、最終目標を達成する為の活動や作業が、どのくらいできているか。その為の目標値」ということです。

冒頭の音楽配信関係者の発言は「今月のやるべきことはやれてます」ということですね。そのやるべきこととは一体なんだったんだろう。具体的に言ってくれればよいのになあ。

音楽シーンで使ってみると

例えば、ライブを一回するとCDが約10枚売れるアーティストが、レコード会社に「頑張ってライブでCDを100枚売って来てください!そうしないとクビですよ〜」と言われたとします。

CDを100枚売る為にはライブを10回しなければならないのだが、現在実施できているのは5回。この場合KPIはライブを10回すること、現在は5回だから50%達成ということになります。

売れているCD枚数が何枚かでは無く、目標CD枚数を売るためのライブの回数がどれくらいか?ってことですね。

ちなみに目標CD枚数はKGI(Key Goal Indicator、重要目標達成指標)。「数字目標」でいいのに。

具体的な使用例としては、、

「レコ社の言う通りにCD売上100枚を5ヵ月で達成する為に、今月のKPIを設定するぞ!」

「今月のKPIはライブ2回だから頑張ろうぜ!!」

とマネージャーがバンドに言う感じです。そんなマネージャーはいませんけどw

この場合、「目標」と置き換えれば良いことがわかります。

直訳するから余計にわかりにくい

Key Performance Indicatorsを、重要業績評価指標って直訳するから難しくなってしまいます。「パフォーマンス達成率」とか「行動達成率」、もっというと「行動目標」。前述のバンドマネージャーさんの例だと、文脈の中だから「目標」とか「やること」とかでいいんじゃないですか?

「パフォーマンス」という言葉も和訳すると色々な意味があるから難しいよね。「売上」とか「出来高」の意味も有るけど、この場合は「行動」って意味だと思います。

ビジネス文脈でのパフォーマンスだと「売上」の意味だと頭が先に思っちゃうので、混乱して難しく感じるということもあるのかも。

3文字言葉について

音楽配信って、IT(インフォメーション・テクノロジー、情報技術)を利用して音楽をユーザーに届けているわけですよね。なので、音楽配信関係者にはIT系の人がたくさんいます。ほとんどがIT系なんじゃないですかね。あとは、お店なのでレコード店や営業畑が多く、プロモーションやSNSの側面も有るので宣伝畑の人もいたりします。

そのIT系の人たちや、広告系の人たちが、3文字言葉やビジネス用語を多用するんです。

引いて聞いていると、DAIGO☆STARDUSTようなしゃべり口の人も結構実在します。

DAIGOの「DAI語」はIT3文字と違って、バラエティー芸として優秀だし、親父ギャクとかベタな業界用語使いと同様、円滑なコミュニケーションの入口として、結構好きなんですが、IT3文字連発は意味不明な英語の略なので覚えられません。JNK(じっちゃんの名に賭けて)GGDD(言語道断)です。

そうそう、DAIGO☆STARDUSTさんは『DAI語辞典』という本を出しています。合コンでのコミュニケーションや営業トークにも役立ちます。興味のある方は是非どうぞ。

さて本題に戻りましょう。

ITや広告関係者が、適当な日本語訳を設けないアルファベット略語、3文字略語を多用する件。

英語から来ている専門用語が多いので自然とアルファベット使用率が多くはなるのですが、どうやらそれだけではなく、隠語としても機能させていて、内輪とそれ以外を隔てる役割も果たしているようです。仲間うちだけで通じる言葉ですね。

加えて、専門知識が有るか無いか。リテラシーが高いのか低いのか。俺のほうがお前より知ってるよ的なニュアンスも感じます。

もしそうだとしても、それはそれで業界内の作法としては別に良いのですが。問題は、これを外の世界の人にも平気で使ってしまう人がなんと多いこと!ITもどきの人がIT風を装って、覚えたての3文字を使いまくること。だと思います。言葉に話している内容が負けてる感じです。

音楽人って、大体早いもん好きなので、ITリテラシーが高い人も多かったりしますが、全員そうでは無いし、専門用語やビジネス用語まではちょっと分からんですよね?アナログ人間も結構多い訳です。なのに、音楽配信系のITもどきは、音楽人向かって、チンプンカンプンなビジネス用語やIT言葉を多用してくるのです。何がなんだか分からないし、検索でもすぐに引っかからない内輪の意味も多い。引っかかったとしても同じ3文字で別の元ワードが有ったりして、どちらの意味が分からないないようなものも結構あります。お前の話、まったく何がなんだかわからんがな!!

PSM=Per Subscriber Minimumってのも最初はまったく分かりませんでした。。音楽配信用語で契約者あたりの最低保証分配額。ググっても出てこないし。あと、CTR=Click Through Rateとか、CVR=Conversion Rateとか。

ベタな音楽業界用語(シースーとかザギン)とかだと表情とか言葉の響きに暖かさやユーモアを感じるのですが、記号3文字だととっつきにくいですよね。

元ワードの意味を理解できれば、忘れてしまっても推測できますが、専門用語は、概念や意味も分からず、元々の英語も分からないことが多いので3文字にされるとちんぷんかんぷん。

自分も無意識で使っていないか気をつけないとね〜

3文字言葉、IT業界、で検索したらこんな記事も見つけました。

「3文字言葉がIT業界の発展を妨げる」,松井証券社長が吼える

「3文字言葉がIT業界の発展を妨げる」,松井証券社長が吼える
 「コンピュータ業界にはCRMやERPといった“3文字英語”をはじめ,何を意味するのかがまったく分からない言葉が氾濫している。これが業界の発展を妨げる大きな原因になっている」。こう苦言を呈するのは,インターネット証券最大手の松井証券の松井道夫社長。日ごろから歯切れがよい発言で知られる松井社長だけに,その矛先はITベンダ...

3文字言葉やビジネス用語についてはまた詳しく書こうと思います。

ほなな〜!

コメント

タイトルとURLをコピーしました